彼氏いない歴4年が出雲大社に恋愛神頼みに行ってきた!【前編】

実家でアイスバーを食べながら寝転がって見える景色は、白い天井だけ。それをキャンバスに見立てると、妄想が捗る。


「まあまあ近いのに、出雲大社に行ったことない……」


こうやって、突飛なこともよくつぶやく。他意もないけど、他になにもやることがないからね。


「そしたら行こうや」


22で上京してからは、年に数回しか会わなくなった岡山の母が言う。


「明日、お母さん休みじゃけん!」

「明日かぁ……」


あいにく、持ち帰りの仕事も片付けてしまっていたし。


「うん、行く」


初夏の休みに母とどこかに行くのも悪くないなと、思った。


「あんた全然男の影がないからな! お祈りせんとな!」

「あ…………はい」 


岡山から島根への小旅行 「出雲そば」からスタート


初めまして。おしゃれライターのTomです。Twitterの自己紹介には「チョコレートと猫と、お酒と夏の空が好き!」と書いていますが、端的にいうと高円寺が好きです。そして全国もよくぐるぐるしています。


岡山県内の実家から自動車に乗り、スイーッと3時間程度で島根にイン。最初の鳥居をくぐるとき、本当に来たんだ〜ってやっと実感しました。


ちょうどお昼だから、出雲大社から徒歩約10分のところにある荒木屋から行こうね。

荒木屋は創業220年の老舗のおそば屋さん。出雲そばって、岩手県のわんこそばや長野県の戸隠そばとならんで日本三大そばのひとつなんだって。


そばの実を皮ごと挽くから色は濃いめ。そして名物の「割子そば」っていうのは、小さな丸い器に入っているそう。


へー。初めて知ることばかりだなあ。


おすすめの、縁結びセットをオーダーしたよ。1,490(円)。芸がこまかい。

そば二段に、野菜とエビのてんぷら、ぜんざい、薬味に桜塩。縁結びのおみくじと縁結びの袋。

そばは上のお皿になめこおろし、下のお皿にうずらの卵が入っていたよ。たまごかけごはんがおいしいから、たまごかけそば絶対おいしいね。


あ、食べ方が変わっていて、薬味とそばつゆを直接この器に入れるのが出雲そばの食べ方なんだって。つけて食べるより断然食べやすいから私は好みだな。


甘めのつゆに、しっかりした香りとこしが強いそば。おいしい!


母「『食べ終わったら残っただしを次の器に下げ、また同じようにだしをかけて〜』って書いてるけど、どうしたらええん?」

私「……終わったら次の皿の下に皿を重ねて、高さを出したら食べやすいよってことじゃない?」

母「そっかー」


後で調べたら、「1枚目を完食したら、残ったつゆを2枚目にかけて使い回す」というのが正しい食べ方でした。


使い回すのか……と思ったけど、結局残ったつゆはそば湯で割って飲むしね〜。

そして甘味。ぜんざいはおもちがハートだったよ。細部までかわいい。


ぜんざいの発祥の地は出雲なんだって。神様が全国から集まるお祭りの日に振舞われた「神在(じんざい)餅」が「ぜんざい」になったとのこと。へー。


おみくじではない方の袋を透かすと、5円が入っていたよ。なんかいいことありそう。


この日は平日だったからすぐに入れたけど、休日は並ぶような超人気のお店みたいなので、覚悟して行ってね。


帰り際、少し離れた席で、男性が恥ずかしそうに「縁結びセットで……」とオーダーしている声が聞こえた。確かにいちばん女子っぽいメニューだけど、ボリュームありそうだし豪華だもんね。がんばれ男子。


さて、出雲大社へ参ろう!

神社まで歩くのに10分くらいかかるんだけど、これが正解。おなかいっぱいだから腹ごなしになって超助かる。

着いたー! ここかーーー!!! 全身全霊をささげてお参りに行こうね〜。だけどその前にお向かいのスタバがおしゃれだから見て。

な!


ここ、スタバでいくつかあるコンセプトストアのひとつで、レアスタバみたいなもんだから、スタバ好きな人は中まで入ってみるととてもいいと思うよ。

参道を歩く。最初の鳥居をくぐってから、すっと気持ち良い空気に変わったのがわかった。どの景色もどの一瞬も逃したくなくて、夢中になってシャッターを切り続けた。


浄めの池はまるで絵のよう。菖蒲の花の見頃にも来たかったな。

松の道も美しい……。なんか……もったいないから、とりあえずいっぱい息吸っとこうかな! とか思っていたら、道脇の広場に。

え〜〜〜きゃわ〜〜〜〜! うさぎ、きゃわ〜〜〜〜! きゃわ〜がいたよ〜〜〜。きゃわは一匹ずつ、まつぼっくりがお供えされてた。


このうさぎは「因幡の白兎」がモチーフだって。


ん? と思って慌てて出雲大社を調べたら、ご祭神「大国主大神」とインターネットに書かれていました。なるほど、それでか。ありがとう文明〜。


大国主大神はうさぎを助けたいい神様だから、出雲大社ってこんなに澄んだ空気なんだろうなあ……。


そしていよいよ、御本殿へ!

拝殿はすぐに見えたよ。出雲大社がどうして縁結びの神社なのかというと、旧暦の10月「神無月」に、全国の神様は出雲へ出張に来るんだけど、出雲大社の大国主大神は縁や運命の神様だから、ここで神様たちがいろんな人々の恋バナを相談しているという言い伝えがあるから。


心してご参拝しようね〜5円がない! のっけからご縁がないのはまずい。


私「5円ある〜?」

母「あれーない。準備悪かったなぁ」

私「あっ、そういえば……」 


私「ねーねー、5円入ってるけど、これ使ってってことじゃない?」

母「あ、キャッシュバックシステムか〜。考えるな〜」

私「助かるね! お願いしまーす!(袋ごとポイー)」

母「でも、袋は開けるなって書いてる」

私「え」 


(あとからよく調べたらコレお守りでした)


無事、参拝を終えて御本殿を一周ぐるりとお散歩。平日でもツアーがいくつか来ていたよ。ツアーガイドさんが大きな声で「ご本殿の正面は西側です!!」と言っていたので、わたしは西側がとても大事なんだなと学びました。 

西側はこの道をまっすぐ行ったところだよ。そして裏側へ。


御本殿の裏にひっそりとある「素鷲社(そがのやしろ)」は、スサノオノミコトをまつってあるお社。その裏の山は八雲山といって、その山自体がご神体になっているそう。触るとパワーがもらえるとか、悪いところが治るとかいうらしくて……。

もぞもぞ。

悪いところ治ったかな〜!

どう贔屓目に見ても、神様に愛されない顔していた。


そして次は東側へ。東側には、滝があるそうなので行ってみたよ。一回外に出るけど、小さな橋を渡ってすぐ!


「北島国造館」を進むと……。

えーこんなところに、滝!?


滝が水を打つ音が素直に胸に入り込む感じ。あ……わたし今、マイナスイオン感じてる……。


立て札には「亀の尾の滝」と書かれていたんだけど、

ちゃんと池に小さな亀もいたから、微笑ましかった。


本当に静かで、涼しくて、癒される場所だった。ベンチがあったから、ここで本読んだりしたら最高の休日になりそうだなって。


ついでに西側を出たところの神楽殿も大きなしめ縄がすごいから見せてあげるね! はい!


な!


後編に続く。


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