初めての山登りを“ひとり高尾山”でロストし、ファウンドしたこと

撮影中の雑談でよく「クリエイティブな人ほど、山にハマるんだって」という話が出ていました。

カメラマンさんやスタイリストさんが「わかるわかる〜!」と同意しているなか、超インドアな私は山登りをしたことがなくて、よくわかっていませんでした。


ちなみにどうしてクリエイティブが山にハマるのかというと、

・自然を五感をフルに使って感じられる

・山を登っている間に思考がクリアになる

・山でのアクティビティが楽しい

らしいです。


まあでも、一生、山とは無縁だろうな〜と先日まで思っていたんですけど、こんなものを見つけてしまったんです。

山でビールが飲める!? えーーー!

やったーーー!!!

そこで昔のバイト仲間に声をかけて、

ビアガーデン最終日の前日、10/14(日)に山を登ることにしました。


そこにビールがあるのなら、山を越えてみせよう。

やったことないことは基本的に、やってみてから今後やるかどうか決めるタイプです。

苦手なことでも好きになる可能性があるし。

そう、前向きでかわいいやつなのです。



しかし、いろいろあって当日……

なぜかひとりで駅にいました。

どうしてそうなったかというと、前日のグループLINEで、頂上に登りたい勢に対してわたしが面倒くさがったことによります。


ちなみにこれから話すことは今後、高尾山に登らなければならなくなった面倒くさがりな人にとても役に立つので見ておいてください。わたしみたいなアホがひとりでもいなくなるように願います。

高尾登山電鉄公式サイトより

ビアガーデンが「高尾山駅」のあたり。

そちらへは、1号路の道もしくはエコーリフトやケーブルカーで行けます。


友人たちは「薬王院」を通って「山頂」に行く。と言うのです。


わたし山登り初めてなのに、そんな全部登るのちょっと自信ない……。

そこでみんなより1時間くらいあとに行って、「高尾山駅」で本でも読んで待つことにしました。


根がまじめなので、せめて1号路は登ろうと思ったんです。

それがすべての悲劇を招くことになろうとは知らずに。


ちなみにその日、服装は七分丈のスウェットワンピにタイツ、スリッポンでした。

もしかしてちょっと服装間違えたかな〜と気づいたのは、

山から下りてすれ違う人がみんな、がっつりナイロンパーカを着ていたことによります。



ひとりで黙々と登る山、つらい

写真が好きだから一応カメラを持って行ったけれど、どこを撮っても山は山。

変わりばえしません。

そんなことないでしょ(笑)って思う人もいそうだから見せるけど、見てよこれ。

どんなにわたしが絶望したかわかるでしょう。

ただの重りになってしまったカメラを恨みながら登る山は、とても愉快とは言えませんでした。


確かに山はマイナスイオンに包まれ、耳をすませば虫や鳥の鳴き声、川のせせらぎ木の葉が風にそよぐ音など、非日常を楽しめる空間ではありました。

だけどそれ以上に傾斜がしんどくて、余裕、ない。


わたしは気づいてしまったのです。

世のことわりを。

どんな素敵な場所にいたって、本人に楽しむ余裕がないとそれに気づくことがないのだと。

たとえ気づいたとしても、実感することはかなわないのだと。


ことわりに気づいたし、もう一刻も早く山を終わらせたい。

少し登っては放心するを繰り返していると、後ろから

「あっれ、やぶたさん〜」

という声。

わたしより20分くらい後に高尾山口駅に着いてたはずの男の子に追いつかれてしまいました。

「思ったよりしんどいですねワロタ」

「わたしちょっと山が嫌いになってきた」

そんなことを言いつつも、人が来てくれたおかげでちょっとだけ気は紛れました。

山はひとりで登ってはいけない。危うく思考ではなく人生がクリアになりそうでした。

友達と出会って数分後、突然、目指していた「高尾山駅」が見えました。

喜びようを見るとわかると思うのですが、本当につらかったんです。



高尾山駅で山頂組を待とうと思ったのだけれど、事件が

ビール飲みつつみんなを待っていようとしたけど、売店でビールは売っていませんでした。

お茶屋さんみたいなところに生ビールはあるんだけど、ちょっと高いのよね。

これからビアガーデンだし、もったいない……。

ひとまず山頂組に連絡を取ってみると

「寺に来てください」

とのこと。

えっ冗談でしょ、まだ登らせるの……。

登りました。

というか、「高尾山駅」から「薬王院」までは道のりが平坦で、超楽で拍子抜けだったんです。


山頂組と無事合流して「薬王院まではらくちんで助かったね〜」って話しかけたら、

なんときゃつら、1号路は徒歩では登らずリフトで登ったんですって!!!!!!!!

リフトから「薬王院」は楽々コースだし、

「山頂」までの地図を見ても「薬王院」からさほど遠くないし。


1号路を登ってきたわたしと男の子は

「山頂楽そう」「ただの楽しいハイキングじゃん」「1号路がいちばん辛い道なのでは」「まさかのどんでん返し」「山の恐ろしさよ」「見てないから知らんけど」

と、ぶつぶつ唱えていました。

もし寺から山頂までの道がすっごくハードだったらごめんね。

(一応、「高尾山駅」からカメラで撮った景色がとても美しかった写真)


今回の教訓。

なにごとも楽をしようとしたらだめです。

体力に自信がない人は、ケーブルカーやリフトで「高尾山駅」まで行くのがおすすめです。

あとはビールにつられてホイホイなめて山に登ってはいけません。そう、薄着をしないことが重要。



失ったものは大きかった(完全に自業自得)
自然の恐ろしさを目の当たりにしたわたしは、
二度と山には挑まないだろう(完全に自業自得)

アーバンな人はどんどん山に登ってください〜。薄着はNOです!

それでは。


tom

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